「TCAS RA」2020年10月埼玉県上空で旅客機同士の接近で動作




 10月2日金曜日午前11時05分頃、羽田空港の34着陸を滑走路閉鎖によりやりなおした日本航空JAL142とスターフライヤーSFJ12が
埼玉県南部上空で接近したことにより、TCAS RAが動作していました。2機は同じ高度で近くなりすぎたため
TCAS RA(航空機衝突防止装置)が動作する状況になったようでした。

当該2機の航跡
埼玉県でTCASRA動作
1.羽田空港の滑走路34の着陸を中止したJAL142は4000ftで北に向かう
埼玉県でTCASRA動作

2.西から来たヘリと近くなりJAL142は東に進路変更(TCAS RA1回目)
埼玉県でTCASRA動作

3.再度、JAL142北に進路変更、すると南に進んでくるSFJ12が、しかも高度は同じ
埼玉県でTCASRA動作

4.JAL142は西に方向転換、SFJ12は西から北へ方向転換(両機ともTCAS RA動作)
埼玉県でTCASRA動作

4−1.JAL142の高度推移
埼玉県でTCASRA動作

4−2.SFJ12の高度推移
埼玉県でTCASRA動作


国土交通省の公表している航空機位置と高度情報より
JAL142→B738
SFJ12→A320

11:05:0511:05:20 11:05:35
11:05:4511:06:00 11:06:15

https://www.mlit.go.jp/kisha/kisha02/12/120731_2/120731_2.pdf
航空機衝突防止装置が作動した際の運用の指針
航空機衝突防止装置(TCAS)が作動した際には、運航乗務員は以下の手順
に従うこと。
a. トラフィック・アドバイザリー(以下、「TA」という。)のみにより
自機の回避操作を行わないこと。なお、接近する航空機の目視確認に
努めるとともに、管制機関から交通情報の提供がない場合は、当該管
制機関に対し確認することが望ましい。
b. レゾリューション・アドバイザリー(以下「RA」という。)が発生し
た場合、原則として RA に従って回避操作を実施すること。管制指示
と RA が相反する場合であっても、原則として RA に従うこと。
c. 原則として RA と反対方向の操作は行わないこと。これは、相手機が
TCAS を装備している場合には、TCAS は互いに調整(coordinate)
を行っており、相手機の TCAS は、自機と反対方向の RA を指示して
いるからである。一方の航空機が RA と反対方向の操作を行い、他方
の航空機が RA に従って操作した場合には、安全な垂直間隔が失われ
ていく可能性があり、その結果、異常に接近するおそれがある。
d. RA に従って回避操作を実施する場合には、衝突のおそれのある航空
機の目視確認に努めるとともに自機が変更しようとする方向の外部監
視も行うこと。
e. RA により高度を変更する場合、その変更は必要最小限にとどめること
航空機衝突防止装置(TCAS)が作動した際の方針

TCAS RA の報告模様は
下記の画像を参考に音声ファイルの聞ける端末等で確認してみてください

https://liveatc.net
[ATC Audio Archives]
[October 2020 02]
[Select a feed: RJTT Departure ]
[Select a time (GMT/UTC):0200-0230Z]

航空機衝突防止装置(TCAS)が作動した際のATC

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