都心部上空の羽田空港離発着ルート利用の検討開始2016



 2014年6月、国土交通省は2020年の東京オリンピック開催までに羽田空港を離発着させる航空機の数を今より増やすため
利用されていない東京23区都心部の上空をを今までより低高度で飛行させる計画案を公開した。今まで都心部上空を
航空機を飛行させることは騒音問題があり極一部の定期便と、安全のための着陸やり直し又は気象によるルート変更時にのみ
飛行が行われていた。
 国土交通省は公表した飛行ルートで騒音苦情が今までより多く発生する自治体と協議する模様。
過去には江戸川区や江東区や大田区や千葉市・浦安市・千葉県と羽田空港の飛行ルートに協議が行われ
住民に騒音が大きく影響しない飛行ルートを取ってきたが、これ以上の離発着機を増やすためには
我慢していただくしかないという結論に至ったもよう。今後、新たに影響の出るエリアの方は役所の発出する
声明や告知に注意をしてください。


2015.7 通過ルートで国土交通省の説明会コーナーが設置されることが決定しました。
通過ルートの詳細は画像で置いてあります→駅名表示付き航空機通過羽田新ルート
説明会に参加したい方は→羽田空港機能強化に関する説明会の開催会場・日時について
羽田新着リクルート説明会

2016.4 ルートの一部変更が告知され、千葉県上空と北区・板橋区・豊島区を通過するルートが提示されました。(画像は後述)


参考資料
交通政策審議会航空分科会基本政策部会
首都圏空港のさらなる機能強化のための技術的な選択肢について
PDF資料(羽田空港・成田空港の現状の制約等)
○羽田空港の滑走路(空港平面図)について
解説
羽田空港の滑走路についてです。
現在は4本の滑走路がありA〜Dの名前が付いています。
各滑走路には向いている方位により角度の百と十の位で表現されています。
進入位置により2つの角度数字が付けてあり、その2つは当然18(180度)違います。
同じ方角の滑走路がある場合は左側がL(left)、右側がR(right)と区別されています。
A滑走路−角度は「34L」と「16R」
B滑走路−角度は「22」と「04」
C滑走路−角度は「34R」と「16L」
D滑走路−角度は「23」と「05」


羽田空港滑走路の空港平面図

具体的にはどのような都心部通過ルートと航空機数が増えるかの資料
○南風時の1時間あたりの離発着機数
2014年現在
騒音を避けるため東京湾側からの着陸と、東京湾方向のみの離陸をしている。
着陸
B滑走路(22)に28機 D滑走路(23)に12機 合計40機
離陸
C滑走路(16L)から18機 A滑走路(16R)から12機 合計40機
総計80機


将来的な想定
南風パターン1
離陸機を都心上空経由で飛行させ効率を上げる。
着陸
B滑走路(22)に28機 D滑走路(23)に14機 合計42機
離陸
B滑走路(22)から6機 C滑走路(16L)から15機 A滑走路(16R)から21機 合計42機
総計84機

南風パターン2
着陸機を都心上空で3,000〜500フィートで降下させるという実現の出来そうにない想定。
着陸
A滑走路(16R)に13機 C滑走路(16L)に31機 合計44機
離陸
B滑走路(22)から24機 A滑走路(16R)から22機 合計46機
総計90機


●南風時(2014年現在)
都心通過南風時

●南風時(都心通過ルート想定1)
都心通過南風時

●南風時(都心通過ルート想定2)
都心通過南風時


○北風時の1時間あたりの離発着機数
2014年現在
騒音を避けるため東京湾側からの着陸と、東京湾方向のみの離陸をしている。
着陸
A滑走路(34L)に28機 C滑走路(34R)に12機 合計40機
離陸
C滑走路(34R)から12機 D滑走路(05)から28機 合計40機
総計80機


将来的な想定
北風パターン1
34R離陸機がそのまま北に向かう現在も時々使用するルートを利用する。
着陸
A滑走路(34L)に31機 C滑走路(34R)に13機 合計44機
離陸
C滑走路(34R)から22機 D滑走路(05)から24機 合計46機
総計90機

北風パターン2
パターン1に加えA滑走路からの南方向への離陸を追加するパターン。
着陸
A滑走路(34L)に30機 C滑走路(34R)に14機 合計44機
離陸
C滑走路(34R)から21機 D滑走路(05)から23機 A滑走路(34L)から2機 合計46機
総計90機


●北風時(2014年現在)
都心通過北風時

●北風時(都心通過ルート想定1)
都心通過北風時

●北風時(都心通過ルート想定2)
都心通過北風時



テレビで報道された内容

○南風時
五反田駅や品川駅上空から16Rや16Lに着陸を想定
16Rから離陸し川崎市・大田区・品川区・港区を通過し北方向へを想定
都心部飛行・羽田空港南風その1
都心部飛行・羽田空港南風その2
都心部飛行・羽田空港南風その3
○2014年現在の東京23区上空の飛行状況

比較的うるさい航空機が飛んでいた場合の感じ方
3,000フィート以下−爆音(室内でのテレビの音が聞こえない・動物が大騒ぎ・赤ちゃんが泣き寝ない)
6,000フィート以下−うるさい(室内で人と会話が出来ない・犬が騒ぐ・赤ちゃんが起きる)
9,000フィート以下−航空機が飛んでいるなぁ(動物がきょろきょろ)


●高々度通過
高々度は音は聞こえますが騒音問題とは無関係なレベル(音量の大きさ)ですので問題はないです
池袋上空15,000フィート通過で飛行機雲がきれいに見えます
参考:飛行機雲
都心部航空機通過
都心部航空機通過

●着陸機の低高度通過
自治体と話が付いている江戸川区江東区を通過するのはよくあります
南風で天候(視界)が悪い場合に利用されています
滑走路23に着陸する航空機は浦安市の東側を通過
滑走路22に着陸する航空機は江戸川区を2,000〜4,000フィートで通過します
この着陸パターンを16R16Lでやるのが騒音問題で一番問題視されています
かなりうるさく土地の価値(建物の価値)にも影響するので他の地域だと揉めます
品川区・港区・渋谷区などが爆音地域になります
今までのように都内をヘリコプターが飛ぶことも出来にくくなります
東京消防庁の救助ヘリ・警視庁の警戒飛行・芝浦へリポートの利用などは変わるでしょう

参考:江戸川区
都心部航空機通過
都心部航空機通過


深夜帯の東京湾から16Lに着陸する際に住宅街を通過した例
(規定ルートは台場から北側には行かない)
都心部航空機通過
都心部航空機通過

●離陸機の低高度通過
低高度のまま東京23区を通過しないようなルートを基本としていますが
天候により騒音問題の発生するような都心部を通過することはあります

北風時は本来はこのように都心部と浦安市を避けます(赤線離陸機・青線着陸機)
都心部航空機通過

◎気象の悪い2014年のとある日その1
気象により34Rから離陸してそのまま中央区千代田区方向に行く場合もあります
都心部航空機通過
都心部航空機通過

気象により05から離陸して品川区上空に向かう場合もあります
都心部航空機通過
都心部航空機通過

上記の気象状況の悪い時間は30分程度でした(赤線離陸機・青線着陸機)
都心部航空機通過


◎気象の悪い2014年のとある日その2
気象により34Rから離陸してそのまま港区渋谷区方向に行く場合もあります
都心部航空機通過
都心部航空機通過
都心部航空機通過


●離陸機の低高度通過(大田区)
大田区は早朝の数便に限り離陸機が住宅地上空を通過することを認めています
34Lから離陸し左旋回しますが大田区上空は4,000フィート以下での飛行です
空港側は効率の良い飛ばし方を協議し大田区側が譲歩しています
そのまま北に行かないのは話の付いている大田区上空だけ飛行させるためです
都心部航空機通過

参考:羽田空港再拡張後の飛行ルートについて

●ゴーアラウンド(着陸復航)
安全のため着陸をやり直し、渋谷や新宿の上空を3000フィートで通過することもあります

参考:ゴーアラウンド(着陸復航)
都心部航空機通過
都心部航空機通過

2016年1月:追記

2016年1月31日、羽田空港04から離陸したセスナ機C560により新着陸ルートの飛行が行われていた。
B滑走路04からの離陸は午前11時15分頃、新宿から降下し品川駅上空1000ftまで降下しC滑走路16Lへの着陸ルートを
何度か飛行していたものと思います。5回ほどした後、13時45分頃に羽田空港に戻っていました。
なお、C560の所有者は新聞社によるものであり国の試験飛行機のものではありません。
羽田新着陸ルート試験飛行取材?2016.01.31

2016年4月:追記

新着陸ルートと新離陸ルートに変更が公表された。
新着陸ルートは新たに鎌ヶ谷市・松戸市から西に飛行し川口市から左旋回し東京都に入り
北区・板橋区・豊島区を通過し新宿区から羽田航空方向へのルート想定に変更。
新離陸ルートは横浜川崎東京の住宅街を上昇するルートから海上で上昇するルートに変更。
羽田の新着陸と離陸のルートが変更

北区・板橋区・豊島区の通過ルート
北区・板橋区・豊島区の通過ルート



関連
国土交通省:航空
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